透き通る海のように美しいアクアマリン

透き通る海のように美しいアクアマリン

63年振りに誕生石が改定されたことによって、3月の誕生石はアクアマリンと珊瑚に加え、新たにブラッドストーンとアイオライトが追加されました。今回は、この中でも特に人気の高いアクアマリンについてお話していきます。

アクアマリン最大の特徴は、なんといっても透き通る海のような美しい透明感と色。3月生まれの人が身に着けると幸運を呼び込むといわれています。また、結婚4年目の結婚記念石でもあり、「幸せな結婚」を象徴する石と言われています。結婚や出産のお祝いに贈ると、贈られた人はもちろん、贈った人も幸せになれるという言い伝えから「天使の石」と呼ばれているほど。サムシングブルーとして、結婚指輪に使われる宝石としても人気です。

アクアマリンはエメラルドなどと同じ「ベリル(緑柱石)」という鉱石の仲間です。本来のベリルは無色透明な鉱石ですが、含まれる不純物の種類によって色が変わるため、ジュエリーとしては別のものとして扱われるようになったのです。不純物として含まれた鉄が原因で青くなったベリルをアクアマリン、鉄やバナジウムが含まれて緑になったベリルの中でも、特に濃い緑のものをエメラルドと呼びます。他にもマンガンが含まれてピンク色になったものをモルガナイト、酸化鉄イオンが含まれて黄色になったものをヘリオドールと呼ぶなど、不純物の違いによってさまざまな色に変化するベリルは宝石として珍重されています。

かつてブラジルのミナスジェライス州にあるサンタマリア・ジ・イタビラ鉱山で色の濃い素晴らしい品質のアクアマリンが掘られていました。1900年代半ばには閉山してしまったのでこの地からの新たな産出はもうありません。1970年代に入り、アフリカのモザンビークで色の濃いアクアマリンが発見されました。かつてブラジルで産出されていたサンタマリア鉱山のアクアマリンと同じ色合いでしたが、きちんと区別するために「サンタマリア・アフリカーナ」と名付けられました。

一般的にアクアマリンは透明度が高く、薄めのブルーが珍重される傾向にありますが、それ以外にも水色から薄いグリーン、乳白色に近い色まで多くのカラー展開があります。原石のアクアマリンはグリーンがかっており、エンハンスメントと呼ばれる熱処理をかけることでブルーへと変化します。原石自体にブルーの発色因子がなければ、処理をかけても透明度の高いブルーにはなりません。しかしグリーンがかった色味や、インクルージョン(内包物)などによるニュアンスの違いも、アクアマリンの魅力のひとつです。

アクアマリンの中でも透明度が低く、インクルージョンが含まれているものを「ミルキーアクアマリン」と呼びます。ミルキーアクアマリンは通常のものと比べて透明度は低いものの、優しく可愛らしい雰囲気になるのが特徴です。

薄い水色からグリーンまで、さまざまな色合いのものがありますが、その中でも石の中心が直線状に光るものを「キャッツアイアクアマリン」と呼びます。丸くなめらかなカボションカットの中心に入る光が、まるで猫の目のように見えることから名づけられたキャッツアイアクアマリンは、そのボリューム感や神秘的な雰囲気で多くの方に愛されています。

アクアマリンという名前は、ラテン語で“水”を意味する「Aqua(アクア)」と“海”を意味する「Marinus(マリン)」が語源となっています。美しい透き通った水色を持っていることから「海の精霊の宝物が浜辺に打ち上げられて石になったもの」や「船乗りに恋をした人魚の涙」、「美しい歌声で船乗りを惑わす精霊セイレーンに怒った海の神ネプチューンに石にされた姿」といった海にまつわる言い伝えが多く残っています。そのため、古代ローマでは「すすむべき道を照らしてくれる石」として大切にされ、船乗りたちが航海のお守りとして携帯していた歴史が残っているのです。

また、中世のヨーロッパではアクアマリンは「夜の女王の宝石」と言われていました。キャンドルのわずかな灯りでも、他の宝石に比べてキラキラと輝くため、貴婦人たちがこぞって夜会の際に身につけていたという歴史があるそうです。特に、フランス王妃マリー・アントワネットがダイヤモンドと同じくらいアクアマリンを愛用していたと言われています。

様々な名前を持ち、歴史にもその痕跡を残すアクアマリン。「幸福をもたらす」という石言葉は、一生大切にしたいジュエリーの宝石としてもぴったりです。愛を込めた贈り物としてはもちろん、“幸福な未来への道しるべになるように”という願いを込めてご褒美ジュエリーも素敵ですね。

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