幻のサファイア パパラチアサファイア
サファイアの中で、最も稀少性が高く、最も美しいといわれる「パパラチアサファイア」
カラーサファイアの中で唯一、固有名詞を持つパパラチアサファイアは、蓮の花を思わす独特のピンクとオレンジの中間色をしています。
その色合いはクロムイオン、結晶構造の変化がその色素要因ですが、色相の幅が広く、パパラチアカラーのボーダーラインが分かりにくく、少しの彩度、明度の違いでパパラチア認定から外れてしまいます。
基本的にライト~ミディアムトーンのピンクとオレンジが混ざった石がパパラチアカラーと呼ばれますが、実際は茶色や黄色味、パープルサファイアのような色合いを持つ石も少なくありません。
パパラチアとは「蓮の花の蕾の色」を意味します。その名がつけられるのは、オレンジとピンクの中間の色のみ。鑑別機関で決められた色よりもピンクが強ければピンクサファイア、オレンジが強ければオレンジサファイアとなってしまい、非常に狭い色範囲のため、大変稀少で「幻のサファイア」とも言われます。
また、2カラット以上の石はレアで、サイズ感を最大限に出す為にもオーバル、クッション、エメラルドカットなどに研磨される傾向があります。
サファイアの産地といえばスリランカが有名ですが、近年その主要産地がマダガスカルなどのアフリカ圏に移ってきています。
稀少石やハイクオリティな宝石が多く採掘されている国ですが、実は本格的に採掘が始まったのは1990年代という新しい産地です。そのため2000年代に入っても新しい鉱脈が見つかっており、現代における宝石大国となっています。
甘さの中に上品さも感じさせる独特な色。ピンクとオレンジが混ざり合うこの色は、パパラチアサファイアだけのもの。
その色は麗しいほどに甘く、花開く蓮の花のように、 オレンジ味を帯びた温かみのあるピンク色。
上品なパパラチアサファイアの煌めきを楽しんでください。